コラム5

おにぎり2個で壁の中へ

2009.11.25

コンビニでおにぎり2個を盗んだということで50代の男性が逮捕され、起訴されてしまいました。

彼には3年前と5年前に寸借詐欺(必ず返すから、1000円貸して)を数回繰り返し3年前には実刑の判決を受け、2年前に刑務所から出所していました。

現在の刑事裁判では刑を終えて5年経過していない人が犯罪(懲役刑の)を犯して起訴されれば、執行猶予がつくことはありません。

彼は、ホームレス支援機構で相談を受けることにしていたのですが、お金もなく、住む場所もなかったのです。

彼が逮捕された後、起訴される前に支援機構の人と相談して、住む場所を確保し、生活保護の申請をしようということになり、そのことを検察官に伝えたのですが、結果は既に述べたとおりです。実は、彼と同じような境遇な人は数知れません。そして、その中の多くが知的障害者や高齢者なのです。

山本譲司さん(演歌歌手の山本譲二さんではありません。)をご存じですか?一度インターネットで検索してみてください。壁の中の方が安心できる社会なんて、やっぱりおかしいですよ。