コラム7

行き過ぎた個人情報保護【第一回】

2010.02.08

最近はいろいろな場面で「個人情報保護法」という法律ができて、何ともやりづらい時代になってきたという話を耳にします。

数年前まで名簿屋という商売が成り立っていて卒業生名簿や会員名簿等といった個人情報のリストが売買されていたことがありますよね・・・通信販売で何かを買ったところ、数ヶ月経って違った業者からDMが送りつけられたりすると、確かに名簿やリストが流れているに違いないと感じられたものです。自分のことについての情報が自分の知らないところでやり取りされているということは何とも不気味なものです。個人情報は自分でコントロールできんといけんということで作られたのが「個人情報保護法」という法律です。

覚えていますか、JR西日本宝塚線の事故を・・大切な人が事故で入院しているかもしれないと思い、病院に連絡したところ、「個人情報はお教えすることはできません。」と冷たく断られ途方に暮れたという話がありました。このような行き過ぎた個人情報の秘匿がこのところの無縁社会を助長しているのかもしれません。

地域で孤立している65歳以上の独居高齢者等を地域につなぐために、その高齢者等のリストを作ったり、地図におとしたりしたいという福祉的なニーズがあります。何とか無縁社会にならないようにしようとする取り組みです。これから数回は個人情報保護法と福祉との関係について、つらつら言わせてもらおうと思います。